人気ブログランキング | 話題のタグを見る

『バタフライ・エフェクト』

 『ジャスト・マリッジ』のアシュトン・カッチャーが脚本にほれこんで製作総指揮を務める、サスペンス…というか何と言うか、一種の「記憶もの」。
 全米1位となった他、韓国でも1位をとったのだが、日本ではなぜか全然盛り上がらず、試写室もガラガラだった。でも、観た人の評判はすごくいいようで、私も書かねばと思った。

 アシュトン演じる大学生のエヴァンには子どものときから記憶障害がある。彼はそれをたどり、自分と、子どものときの友人たちがみな不幸な過去を持っていることを知り、そこから彼らを救おうとする…という、ストーリーなのだが、すごく面白いと思ったのは、彼らを救った後の、決してハッピーエンドではない結末が、主人公エヴァンにとって一種の「解脱」となっていることだ。彼は、運命を変えるべく過去と戦ってきたが、「自分が運命に影響を与えられない人になる」という選択をすることによって、彼らを救い、しかもそれが彼をラクにしているように見えるのである(もう戦わなくてすむから)。なんのこっちゃ? という感じの解説だが、この映画は複雑さが妙。観てお楽しみください。

 ところで、ハリウッドに「セクシー」といわれる俳優はいくらでもいるが、服を脱いだときに「におい」まで感じさせるのはアシュトン・カッチャーぐらいではないだろうか。かいたばかりの汗の甘いにおい、というかね。この映画でも、そんな感想ばかり言語化されてしまって、なかなかちゃんとした感想がアップできなかったのでした。

5月14日公開
by ropponguimovie | 2005-05-18 21:04
<< 『0:34 レイジ34フン』 イギリス映画と「階級」について >>