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2006年6月第4週に見た映画

★はおすすめ印
◆は誰にでも勧めるというのではないが、個人的には問題作だと思っている印
□は、すごく期待していたのに、裏切られた~(怒)という印

『記憶の棘』
 ニコール・キッドマン様(ますますお美しくなった)最新作。
 夫を失った痛手からやっと立ち直り、婚約を決めたところに現れた10歳の少年。「僕は夫の生まれ変わりだ」といって…。
 『ゴースト』みたいな展開を想像していると、逆に作り手側が「これは『ゴースト』になるのか? ならないのか?」みたいに、その読みを含んで話が進んでいく。最後はちょっと意味深で面白いのだ。
  9月公開。

『キンキー・ブーツ』★
 もはやイギリス映画のお家芸となった、「起死回生プロジェクトXコメディ」。『カレンダー・ガールズ』のスタッフ(イギリスのアルタミラ・ピクチャーズ?)が題材に選んだのは、ノーサンプトン(田舎、靴産業で栄えたが現在は斜陽)の老舗紳士靴工場が、ニッチ市場を狙って、ドラァグ・クィーンたちが履くセクシーなブーツ(=キンキー・ブーツ、キンキーは「性的に倒錯した」とか「風変わりな」という意味)作りに挑戦するというもの。
 文句なしに楽しい映画。こういうのをブエナビスタの試写室で見るとほっとする。
 8月シャンテ・シネにて公開。
 
『おさるのジョージ Curious George』□
 キャラはかわいいが、プロットにひいた。「美術館の財政を救うため、アフリカに発掘しに行く」って21世紀にどうなのよ…。
 途中「キング・コング」をパロっているのに、「キング・コング」が鳴らした警鐘(商業主義のためにめずらしいものを奪ってきて見世物にしちゃう傲慢さ)すら耳に入っていないと思われる、この作品のスタッフ。
 7月22日よりシネクイントにて先行ロードショー

『ユナイテッド93』★◆
 ポール・グリーングラスの演出手腕が冴える。彼の持ち味は「冷静さ」なんだと思う。『ボーン・アイデンティティ』の冷静キャラは、彼の才能によるものなんだということがよーーーくわかった。
 911にハイジャックされた飛行機のうちただ1機目的地に突っ込まなかった一機。機内での、観客達のハイジャック犯への抵抗を描く。「ドキュメント・タッチ」といいたいところだが、そう呼ぶにはこの映画は(いい意味で)非常に細やかに演出されていると思う。
  8月12日、日比谷みゆき座他にてロードショー

『サイレント・ヒル』
 全米初登場1位ということだが、ゲームの映画化のなかでもこれはとりわけ、ドラマではなくショウとしての要素が強い。途中から、「おどかされること」に飽きてくる…。
 7月8日丸の内ピカデリー他でロードショー

『パトリス・ルコントのドゴラ』
 映像詩。75分のフィルムの中に、ストーリーも役者もなし。映し出されるのはカンボジアの人々の生活だがドキュメンタリーでもない。エティエンヌ・ペルションの作曲した音楽をウォークマンで聞きながら、ルコントが撮影をした。
 かなーり趣味的な映画。私もまだ思考停止中。
 8月26日東京都写真美術館にて公開

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by ropponguimovie | 2006-06-25 06:13
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