10.22鑑賞
11.20より恵比寿ガーデンシネマで公開 こういう言い方もなんですけど、最近、飽きてたんですよ、「イスラムもの」。ある意味「いい子ちゃん映画」だし、「まったくアメリカってやつは・・・」的な感想も一通り出回ってしまうと自分の感想文のオリジナリティを出すのに困る。てなわけで見に行くのが少し遅れた。 すんごい良かった。 その理由は二つ。一つはイスラムのおじさんとユダヤ人の少年の話なんだけど、結構不良っぽいの。パリの下町(プレスに永瀧達治氏が書いておられるがその民族こてこて具合はディープ大阪そっくり)に暮らすユダヤ人の少年モモが、ストリート・ガールを相手にいきなり童貞喪失するところから話はスタート。 シングル・ファザーの父親と暮らすモモの精神的な父親となっていく、向かいの「アラブ人の店」食料品店のおじさんを、かの『アラビアのロレンス』のオマー・シャリフが熱演。70をすぎた彼がこれがまたブラピなみのフェロモンでねえ。イブラヒムおじさんは別に色っぽいエピソードはないんですけど、父親って、セクシーさも重要な要素なのかな、と思いました。「不在の父親」なんてセクシーじゃないもんね。 良かったもう一つの理由。それは、イスラムとユダヤとヨーロッパ(フランス)、それに、アメリカの素敵なところも、ちゃんとからんでくるということだ。どう絡んでくるかというと、音楽なのです。 試写室に入るとき、資料と一緒にサントラも渡されてちょっととまどった。「イスラム映画なのにサントラ?」それも、曲目にはずらりとアメリカン・オールディズが並ぶ。しかし、50年代のパリでは街と「いかしたナンバー」すなわちアメリカン・ポップスは切ってもきれないものだったのだ。パリの下町で見せられる文化のメルティング・ポットがとても気持ちいい。 モモ君役のピエール・ブーランジェも要チェック。
by ropponguimovie
| 2004-11-03 13:29
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