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『ステップフォード・ワイフ』

 フェミニストである私にとっては面白い映画であるはずなのだが、面白くない。見ていて画面に華がない。
 なぜかというと、これほど画面をイケメンでない男たちがぞろぞろ埋める映画というのもめずらしいからだ。
 男にセックス・アピールがあるか、ないか、という感覚を鋭敏にして画面を見ると、この映画は見るのが苦痛になってしまう(笑)。

 もちろんそこには仕掛けがある。イケメンでない男たちは、自己評価の低い男たちである。彼らは自分達が変わることをやめ、女達が変わることもやめさせようとする。成長のとまった社会で、彼らは生きている。
 しかし…、クリストファー・ウォーケン演じる唯一の色気のある男、というのにも、大きな仕掛けが隠されている。「美しい男」「いけている男」「仕事ができる男」「カリスマな男」女のみならず、そんな男もまたメディアの支配による産物だということを、この映画はわからせてくれる。
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by ropponguimovie | 2005-02-20 21:51

『きみに読む物語』

 2004年12月3日、自分がまだ重症の三叉神経痛だと気がつかず、うなりながら、GAGA試写室にて。

 人はなぜ永遠の愛を夢見るのだろう?
 この映画を見て、私は、一つ結論が見えたような気がした。それは、「ひとりで死ぬのがいやだから」というものだった。
 長年ともに暮らした夫が、老人性記憶障害の妻のホームに泊まりこみ、自分達の大恋愛のストーリーを聞かせるという話。
 最後のシーン、私は気持ち悪いと思ったが、ある種の人にとっては憧れなのだろう。
 そして、気持ち悪いと思いつつ、映画を見て結構泣いた。私はあまり結婚には憧れていず、死ぬときはこざっぱりと片付けたアパートでひとりで死にたいなどと考えるたちなのだが、それでも人である以上「孤独から解放されたい」という幻想はあるからだ。
 その幻想にきく、快い麻薬のような映画でした。
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by ropponguimovie | 2005-02-20 21:45

『ビフォア・サンセット』

 2004年12月1日、ヘルペス三叉神経痛によるめまいと吐き気に苦しめられながら見た、個人的には恋愛映画の最高峰。
 週刊金曜日と某映画雑誌への営業用原稿として5,000文字も書きまくってしまったので、力尽きて放置していたのだが…

 映画冒頭部で挿入される、『恋人までの距離(原題 before sunrise)の映像に泣かされる。ジュリー・デルピーはほとんど変わらないが、イーサン・ホークが若い、青い。映画の中でセリーヌがいうように、髪も肌もあぶらっぽい。
 9年前の男というのは、あんなにも若く、子どもっぽいものなのだなあ。
 ちょっと泣けたよ。
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by ropponguimovie | 2005-02-20 21:41

2月16日・インファナル・アフェア3部作(続き)

 「インファナル・アフェア」とは、「無間地獄」のこと。地獄のなかでもっとも恐ろしい地獄のことで、何がつらいかっていうと、そこでは死ねないということ。死ぬこともできず、永遠に苦しみ続けるわけだ。

 私も源信の「往生要集」とか読んだことあるけど、たしか、生きたまま鳥に身体をついばまれて、自分の身体から肉がなくなると、また再生するんじゃなかったっけ。そうやって、永遠についばまれ続ける。

 この映画では主要登場人物がどんどん死んでしまうことはすでに述べたが(っていうか、2年も前に公開されている)、とすると、ふつうのサバイバル・ストーリーと違って、この物語では、死んでしまうのは「脱落」ではなく「あがり」なのだ。死なない人がいつまでも苦しみ続ける。
 …とすると、「3」のエンディングはなかなかむごい結末である。いちばん救われたい人が一番死ねない。

 ただし、だ。そのひとりのところにだけ、生きた状態で、菩薩様がやってくる。
 
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by ropponguimovie | 2005-02-16 10:50

2月15日 インファナル・アフェア3部作

 「インファナル・アフェア」。1のときはあの男だらけのポスターを見て、「これを私が見るのは不幸だ」と思い込み、行かなかったのね。あとから続々と聞こえてくる評判を聞きつけたときはあとの祭り。2から見ても、何がいいのかわからず困ってました。
 今日、品川プリンスシネマにて「3」のお披露目+1と2の連続上映があったので、「1」と「3」を見に行ってきた。

 「1」。男の世界だから面白いんじゃなくて、物語がよくできているから面白かったのね。裏切りに次ぐ裏切り、内通につぐ内通、主要登場人物は(2と3が控えているにも関わらずばたばた死んじゃうし)、死の真相を知っている者は口を封じられちゃうし、こんなに「この先どうなるの?」って思ったことって、近年、映画だけでなく、小説でもなかった気がする。
 
 「2」を見たとき、「1」を見ていなかった私は全然面白さがわからなかったのだが、ただ一つ思ったのは、登場人物が「男」っていうより「駒」という感じがすることだった。男がいっぱい出てくるドラマはべたべたするが、このドラマは全然しない。一人ひとりが、それぞれの目的にしたがって動く。そして、どの男も、非常に物静かだ。ハードボイルドではあるが、肩で風を切るところがない。

 「3」。その静けさは健在だ。ただし、トーンは少し変わる。3では、「インファナル・アフェア」すなわち無間地獄にいるはずのラウの、かなり切実な救済願望の物語になっている。「1」でヤンが静かに救済される日を待っていたのに対し、「3」のラウは病的にあがき続ける。その結果として、映画は、「1」「2」とは違ったサイコ・サスペンスの様相を呈する。

 目撃者のない死の真相を知っている者が現われる。「えー、そこから現われるのって、ずるくないか? まるで異星人が助けに来るみたいじゃん」と思わないでもないのだが、しかし、この場所が香港であることを考えれば、むしろ、それは歴史を感じさせる重いストーリー展開である。

 「第3の男」ヨンを演じるレオン・ライが、微妙に古田敦也。
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by ropponguimovie | 2005-02-16 00:53

日誌・2月14日

 13時からジュリア・ロバーツ、ジュード・ロウほか主演の『クローサー』、15時半からヒットした映画のリメイク『アナコンダ2』いずれもSPE試写室。
 『クローサー』は、恋愛の不条理を静かに静かにとらえている感じがクール。ジュード・ロウがやるふつうの人、ハンサムだねー。『アナコンダ2』はなぜか見たくて見たくてたまらなかった作品。怖くて怖くておなかがいたくなってしまい、なんと中座してしまった。ドアあけてしまって、すみません。
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by ropponguimovie | 2005-02-14 20:10