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東京平和映画祭プレ・イベント(チケットプレゼントつき)

  3月25日、代々木オリンピック青少年センターで行われた第2回東京平和映画祭のプレ・イベントに行きました。(映画祭そのものは、4月16日土曜日に同じ場所で行われます。オフィシャルサイトはこちら→でもプロデューサーのきくちゆみさんのブログの方が、詳しく情報が出ています。なお前売り券購入か当日券も事前予約が必要ですので注意してください。)
 イベントでは、当日上映予定の映画のすべて(6本)が、冒頭10分ぐらいずつ上映されたのですが、これが私には、今までしたことのない、興味深い経験でした。
「この続きはどうなるのー? 見せろー!」すごいフラストレーションの固まり。

 そしてそれは自分にとって、「いい映画とは何か?」という問いかけに対する、答えの確認でもありました。「いい映画とは、続きが見たくなる映画だ!」
 この映画祭で上映される映画はふだん大メディアでは見ることができないし、多くの人に知って欲しい貴重な内容がてんこもりなのですが、しかし、「平和」とか「環境」とかいう言葉って、アレルゲンであるのも事実ですよね。
 しかし、この体験によって、この映画祭のよさを伝えるなら、こんなふうにシンプルに伝えることができると思いました。

 「すっごいおもしろい映画祭があるんだけどさー。行ってみたら?」

 もっともこんな心配は私の杞憂にすぎないかもしれなくて、というのは、第1回の映画祭は、1000人近い会場が満員になる大盛況だったそうだからです。9時間近くの映画祭を堪能した観客達からの苦情のナンバー1は「お尻が痛かった」ということだったとか。

 ところが、今回初めてこの映画祭のことを知った私がプレイベントに行きましたら、300人入る会場に、プレスはなんと私ひとりだけ。思わず「大丈夫かいな?」と思ってしまったのでした。 もっともこれは、設定日時が悪かった、ということが大きな失敗の要因かと思われます。なにしろこのイベントが行われたのは3月25日の夜。サッカーのイラン戦の裏番組になってしまったからです。
 そんなわけで、私はこの映画祭の成功にはとくに疑問を抱いていないのですが、実行委員会のスタッフには「告知イベントのの日付はよく考えましょう」と注文をつけたいですね(笑)

 なお、私からのささやかなサポートとして、当日のチケットを1組2名の方にプレゼントします。
 タイトルを「平和祭チケット希望」と書いて、4月9日までにisl@aries.livedoor.comまでお申し込みください。当選者にのみ後ほど住所をお伺いしますので、最低限お名前を書いてくださればオーケーです。


 
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by ropponguimovie | 2005-03-27 13:09 | イベント・記者会見など

『ローレライ』

 見終わって、困った。いったいこの映画をどう語れよ、と? いや、「語れ」と悪びれもせず問うてくることが悪い冗談ではないかと? あ、問うてなんかいない? 見て、お金落とせばいい?

 アー男は女をまた物だと思っている。うんこもおしっこも血も涙も流さない生き物だと思っている。いくらなんでも、いったいどうしてこんな状況、フィクションにすらならないでしょ。超能力のある少女を潜水艦の一室に閉じ込めて、誰にもばれないって、あなた…。
 そのうえ、みんなにばれた後も、男たちが、キッチンでアイスクリームなんか作って介抱しちゃって、あなた…。

 横須賀沖で漁船と潜水艦が衝突した事故のときに報道されていたのだが、潜水艦でいちばん特徴的なのは、館内の「におい」だという。密室化した室内はただでさえ空気がこもり、そこにむくつけき乗組員たちが乗り込むのだから、彼らのにおいがしみつくというのだという。
 そのなかの一室で、新潟少女監禁事件みたいなことが起こってるんですよ。感づかないわけないじゃない。え? あの母親みたいに否認したの? うーむ、そんな根性があるぐらいなら、逆にさっさと感づいてレイプしたと思うね私は。 あの母親は息子より力が弱かったから否認したんでしょ。 この中にいた男たちは、娘より全員優位な立場にいるのだ。
 というか、女に恋する男もいれば、レイプしようとする男もいる、そういうキャラの違いが出てきてドラマが成立するんじゃないの。みんなで一丸となって介抱しちゃって、ばかみたい。

 ようするに、『マッハ!』以上に

 あ り え ね ー

 映画なのでした。
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by ropponguimovie | 2005-03-24 23:21

『ライフ・イズ・ミラクル』

 『アンダーグラウンド』『白猫・黒猫』のエミール・クストリッツァ監督の最新作。この監督の映画、ほんと、くせになる。見るのを楽しみにして行きました。

 魅力その1、音楽。『SUPER8』でフィーチャーされていますが、あのどくとくのフガフガブチャブチャ、明るいんだか暗いんだかわからないけど、1度聞いたら絶対に忘れられないあの音楽。
 その2、あの不思議な明るさ。いつもすごい悲惨な世界を描いているはずなのに、それを突き抜けてしまう不思議なユーモア。本作は154分と長いのですが、それだけの長さが切れないのは、カットできない楽しいギャグシーンがいっぱいあるからです。冒頭、いきなり熊が家の中に入ってきて(『ホテル・ニューハンプシャー』をほうふつさせる)人食うか?

 今回はもうほとんどドリフ(笑)。ボスニア戦争の話なのに(爆)。家の外で空襲の爆弾がビュンビュン落ちてくるのに、家のなかで道ならぬメイクラブしているものだから、柱だの梁だの落ちてくる。ヤカンを落とせ! と思いました。

 道ならぬメイクラブ、とは、骨子を話すとこういう話です。セルビア人の鉄道技師。戦争がはじまると、妻はハンガリー人の愛人と出奔。最愛の息子は、ボスニア戦争で捕虜にとられてしまう。悲嘆にくれる技師のもとに、若い女性が預けられる。「こいつは、ボスニア側の捕虜で、名家の子女だ。こいつを大事に預かって、息子と捕虜交換に持ち込もう」。
 そういうわけで技師は娘を大事に世話するが、最愛の息子と交換されるはずの娘と、いつのまにか恋仲に。息子が生きていたことや、本当に交換されることが技師は悔しくてしょうがない。交換の日、軍や国連、マスコミの取り囲む中、技師は息子の肩を抱いて涙にくれる・・・別の意味で!

 これは実際にあったそうですが、戦争「らしくない」話を描くうまさはクストリニッツァ監督の真骨頂。たしかにねー。家のなかでヤカンが落ちてくるのは、民族紛争もゴリラみたいな顔したかーちゃんの雷もいっしょだわなー。

 今日、品田(雄吉)先生と一緒に映画を見たのですが、「どうでしたか?」と宣伝の人に聞かれて先生は「結構な映画でした」と答えていた。このコメントまで、きれいに面白いと思った。ほんと、結構な映画です。
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by ropponguimovie | 2005-03-24 23:11

『ニライカナイからの手紙』

 2005年、暫定ナンバー1、っていうより、生涯のベスト3ぐらいに踊りでたかもしれない。とりあえず、流した涙の容積としては、『セントラル・ステーション』について生涯2位です。試写室でも、もうみんな涙鼻水ぐじゃぐじゃになっていて、お互い「いい映画だったですねーでも鼻赤くって他の人と顔を合わすのがバツ悪いっす」みたいな感じでみな下を向いて帰っていくさまが印象的でした。

 もちろん、「泣いた=いい映画」では全然ないと思います。その「泣かせる」シーンはちょっと長すぎて策にはまった気もするし、だいたい、この映画には、「論理的に、ありえないんじゃない?」ということもたくさんあります。(この映画の大事なキーワードが「消印」なのですが、「消印」というのはすべての郵便局が押すわけではなく、郵便物は本局に集められ、そこで消印が押される。)。
 私の知人の編集者さん(沖縄大好き)は、「沖縄のよさがちっとも描かれていない! これなら沖縄が舞台じゃなくてもいい」といって立腹してました。人間というのは好きなものには期待するから、その期待にこたえられなかったということなのでしょう。
 それでも私のツボに入っちゃったのは、この映画が、人間が「受け止められなければいけない運命」にぶち当たったとき、人間がどのような方策を考えつくか、っていうアイディアがとても素敵だと思ったから。その作業は母親にとってずいぶんつらいことだったと思うのですが、彼女はそれをやりとげた。この母親は、「人生の中で自分の役目を100%果たした」というふうに思うことができて、人間が内側にもつエネルギー、今回の映画では「知恵」というようなものの大きさに触れたと思ったのです。

 見どころの一つですが、おばあさんが出てきます。そのおばあさんの笑顔、そして、「信じていればそうなるんだよ」という一言が、映画の中でそういうセリフが出てくる映画なんて星の数ほどあるけど、一番説得力のある笑顔でした。「あんな笑顔のできるおばあさんになりたい!」と心の底から思いました。

 主演の蒼井優も本当にいい。彼女は出演作品にも恵まれていて、今、大林宣彦(アンド角川春樹)が愛していた頃の原田知世みたいになってきたなあ。

 そういえば、『セントラル・ステーション』も「手紙」がモチーフの映画でしたね。この映画もそう。私って、「手紙もの」に弱いのかな。

 ちょっと意地悪な情報を先に出しておきます。「この映画、『魔女の宅急便』の郵政公社版じゃないのー」とか思いながら見ていたんです。見終わってから宣伝の方に確認したら「たしかにタイアップ入ってるんですけど、あまり協力してくれなかったらしいです」といってました(笑)。そういう世俗的な情報はここだけにとどめておいて、映画館に行ったら忘れてみてくだいね。そのために書きました(笑)
 でも、宅急便とか郵便とか、物流の人たちには、警察や消防といった仕事と同じように、一種の強い使命感があるのかもしれないな、などと思ってみていました。
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by ropponguimovie | 2005-03-24 08:49

『アビエイター』と『Ray』について

 『アビエイター』を見たときレオナルド・ディカプリオに感じたことは、「今までの映画で彼が発揮してきた魅力が全部入った映画だ、とりわけ『タイタニック』のときになくて『アビエイター』にあるのは「うさんくささ」だ」ということでした。
 『ギルバード・グレイブ』で見せた繊細さ、『太陽と月に背いて(私はレオの作品の中ではこれが一番好き)』で見せたキレキレさ、『タイタニック』や『ギャング・オブ・ニューヨーク』で見せた正統派ヒーローとしての側面、そして『キャッチ・ミー・イフ・ユー・キャン』で初めて彼が身につけた(?)うさんくささです。そして、この4つの側面が揃ってアメリカ映画のヒーローは正統派・アメリカン・ヒーローとなりえると思うのです。『タイタニック』のときには「うさんくささ」がありませんでした(笑)。だから、彼が評価されるなら、今の方がよりよかったのではないか、彼は待った甲斐があったのではないか。そんな印象をもちました。

 ただ、逆に、この4つの側面がきれいに揃ってしまったことが、かえって彼を「正統派・アメリカの物語のヒーロー」の枠に押し込めてしまったようにも思えました。たとえば、『ビューティフル・マインド』のラッセル・クロウなんかと似ちゃった感じがしたのです。なんかこう、器械体操とかアイス・スケートといった演技系ツポーツの採点をしているみたいで、「盛り込むべき構成要素がこれとこれとこれとこれがクリア」とジャッジでもしたくなる感じ。その結果として、「面白みのない、期待どおりのアメリカン・ヒーローだった」という感じも否めないのです。

 そして、対しての『Ray』です。ジェイミー・フォックス演じたレイ・チャールズという主人公もまた、完璧に上記の「アメリカの正統派ヒーロー」の構成要素をクリアしているという点に注目です。繊細さ、キレキレさ(それもトラウマにもとづく)、正統派ヒーローとしての側面、うさんくささ、ね、全部あったでしょ。
 そういう意味では、どっちが賞をとっても、あまり変わりはないなあ、というふうに私には思えていたのでした。
 しかし、「さらにそれに味付けした個性」という点では、ジェイミー演じたレイ・チャールズの方が上だったかも、ですね。こういう点では、民族的マイノリティも逆にプラスに働くといえますし。俳優ふたりの演技力というより、演じたキャラクター同士の比較、という点でジェイミーの方にちょっとアドバンテージがあったかもしれません。

 ところで、『コラテラル』で「今度こそオスカー」といわれかかったトム・クルーズ、この季節になると本当に黙殺されてしまう人なんですねえ。レオ様がオスカーとれなかったことより、あの無視加減の方がつつきたくなった私でした。『コラテラル』がオスカーに値するかっていう以前に、本当にすっぽりと消えてしまうんですよねえ。なんか気味悪い。
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by ropponguimovie | 2005-03-24 08:31 | 比較論やエッセイ

『終わらない物語 アビバの場合』

 『ストーリーテリング』でセクハラされそうな女子大生に「黒人を差別してはいけない!」といわしめた(彼女はそういう理由でセクハラを受け入れた)毒毒じーさん、トッド・ソロンズの最新作。

 堕胎を請け負った医師が殺されたという話は、『スリー・ウィメン この壁が話せたら』で見た記憶がある。印象的なのは、というか忘れようたtって忘れられないのは、8人の少女(少年含む)にひとりの主人公を演じさせるというとっぴな演出。
 好きだなあ、この少女達の選び方が。とくに、やせている子、太っている子、それぞれの不健康な感じがいとしいのです。
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by ropponguimovie | 2005-03-16 21:49

『コンスタンティン』

 キアヌ・リーブスというのは不思議な人だ。どうしてこう「悪魔」だの「救世」だのを語ると似合う俳優になってしまったのだろう。その傾向は、「マトリックス」ではなく、「ディアボロス」の頃にすでに顕著だったものね。
 一つ仮説をたてるとしたら、それは、彼の突出した「青臭さ」のせいではないかと思う。今のハリウッド、たしかにブラピもトム・クルーズも若いけど、「青い」という意味での若さを保っているという点では彼を抜くものはいないのではないだろうか。64年生まれっって、ほんと、信じられない。ジョニー・デップみたいにアウトローでもないのに、「スター、成功者」って感じもいつまでもしないのよね。その青さが、「救世」に向かって進んでいく人間の青さとシンクロするというのはどうだろうか。
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by ropponguimovie | 2005-03-04 19:38

『リトル・バード』

 「ニュース23」でおなじみ、アジア・プレス綿井健氏の取材映像を集めた80分強。

 映画評論家の仕事というのは、「泣く」ことではないかと思います。穴倉みたいな試写室に毎日出かけていって、泣いて帰ってくるのが仕事です。
 しかし、映画見て、肩がふるえたのは初めてです。
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by ropponguimovie | 2005-03-04 19:33

2005年2月に見た映画

★はオススメ印
◆は誰にでも勧めるというのではないが、個人的には問題作だと思っている印
□は、すごく期待していたのに、裏切られた~という印

『Shall we ダンス?』★
『THIRTEEN』◆
『セルラー』★
『海を飛ぶ夢』★◆
『ミーンガールズ』◆
『帰郷』★◆
『香港国際警察』★
『ウィンブルドン』
『クローサー』□
『アナコンダ2』
『インファナル アフェア』★
『インファナル アフェア3 終極無限』
『恋は五・七・五!』★
『9 songs』? (ボカシ多すぎ!!)
『eros』 □(ソダーバーグ、あんたって人は… )
『バタフライ・エフェクト』★◆(無視されているが結構よかった)
『レモニー・スニケットの世にも不幸な物語』
『ヴェラ・ドレイク』★★◆◆(2005年暫定1位)
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by ropponguimovie | 2005-03-04 13:05 | 見た映画一覧(簡易星取表付き)