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2005年10月3,4週に見た映画

★はおすすめ印
◆は誰にでも勧めるというのではないが、個人的には問題作だと思っている印
□は、すごく期待していたのに、裏切られた~(怒)という印
※は、後ほど独立して再度投稿しますので、TBはそちらにしてください、の印

『NOEL ノエル』★◆※
スーザン・サランドン、ペネロペ・クルス、ポール・ウォーカー主演の
年末恒例、というか、クリスマスもの。
12月10日、東劇他にて公開

『綴り字のシーズン』◆
リチャード・ギア、ジュリエット・ビノシュ主演、壊れていく家族もの。
脚本が、マギーとジェイクの母、ナオミ・フォナー・ギレンホール。
25年前に『普通の人々』で描かれたような、静かに壊れていく家族の世界。
そういう意味では新しさは感じないのだが、家族のつながりをある意味では
日本よりずっと大事にするアメリカ人にとって、こうした崩壊劇は、
ずっと真摯な恐さをもって受け止められるものかもしれない。

『SAW ソウ 2』★◆
「おい大丈夫か?」と思ったがとてもよくできている。前回の密室劇に対し、
今回は動きのある映画になっていて、違う作品として楽しめる。
長文投稿独立させました。TBはこちらにどうぞ。
10月29日より六本木バージン・シネマ他にて公開。

『愛より強い旅』★◆
自らのルーツであるジプシー文化を題材に映画を撮り続けるトニー・ガトリフ監督最新作。
主演は最近大人気のロマン・デュリス。
最後のナイジェリアでのトランス・シーンが圧巻。
2006年新春、渋谷シネ・アミューズ他にて公開

『プライドと偏見』★◆
キーラ・ナイトレイ主演。
原作は、19世紀の大問題作。
ブルネットにしたキーラが15年前のウィノナ・ライダーそっくりでびっくり…
そう、この「鼻っ柱の強さ」がこの映画の問題作のゆえんなのだ!
投稿独立させました。こちら。TBもこちらにどうぞ。
正月第2弾公開

『エリザベス・タウン』
オーランド・ブルーム、キルスティン・ダンスト主演、なのだが、
脇役の(母役)スーザン・サランドンがくってる気が…
主人公の映画というより、家族の映画としてみたかった。
11月公開

『風と共に去りぬ デジタルリマスターバージョン』★◆※
投稿独立させたのでこちらを見てください。
12月29日より、テアトル銀座にて公開

『力道山』★◆
東京国際映画祭クロージング・作品。
うーん、圧倒されちゃった。泣いちゃった。
とにかく力量のある映画。
いい題材にいい演出。
2006年3月公開
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by ropponguimovie | 2005-10-30 11:29 | 見た映画一覧(簡易星取表付き)

『風と共に去りぬ デジタルリマスターバージョン』

 最初に見たのはちょうど20年前。新しいオーディオライブラリーができた大学の図書室で。私も、古典を見て「昔と見方が変わった」としみじみする年になった。

 途中休憩をはさんだので雰囲気がほのぼのしてしまって、いろいろ感想など話し合ったのだが、『風と共に去りぬ』は、歳をとって人間がまるくなるほどそのよさがわかってくる作品だとよくわかった。若くて青くてとがっているときだと、誰を見ても「いやなやつ」に見えてしまう。アシュレーは優柔不断でメラニ-はいいこぶりっこで、レットとスカーレットはもちろんワガママ(笑)。
 
 今回見てわかったのは、アシュレー&メラニ-が「善人」、レット&スカーレットが「悪人」というわけでは決してなく、むしろその「弱さ」の方向が対極的だということ。A&Mは自己主張を極端におそれる弱さがあり、R&Sは、自分も社会も許容できないということにおいて弱い。そして、わがままであるはずのスカーレットが「戦争反対」を声高に叫び、メラニ-がすすんで戦争に協力しようとするあたりも一筋縄ではいかない。

 よくこの映画を語るとき、「アシュレーとレットどちらが好き?」みたいな男キャラの比較論を聞くのだが、私がもっとも印象を受けたキャラクターはメラニ-であった。私はメラニ-って、嫌いどころか全然覚えていなくて、ようするに「つまらん女だ」と思っていたのだと思われる。しかし、私が今回見てしみじみ思ったのは、「メラニーはスカーレットのことが本当に好きだったんだ」ということ。もしかしたら、メラニーは、夫のアシュレーよりスカーレットのことが好きだったのかもしれない。だってスカーレットの方が男らしいから、という冗談はさておき、スカーレットはメラニーのなかにある欠損を埋めるものだった、と、私は思うのである。
 映画『GO』の中で、柴咲コウ演じるヒロイン桜井は、「杉原がなに人だってかまわない、ときどきにらんだり飛んだりしてくれれば。……わたし、その目、好きだった」とつぶやくが、メラニーは、おそらくスカーレットに対してそんなふうに思っていたのではないだろうか。他人の行動に自分のできなかった行動を仮託するとき、その行為はエロスをおびる。私はふたりがレスビアンぽいとは思わないが、むしろレズを越えた、本当のソウルシスターズだったのかもしれないと思う。

 20年前、正直、とにかく長くて長くてしょうがないと思った。しかし、今回はもう、あっというまという感じだった。ストーリーの面白さもさることながら、映像修整でもっとも蘇ったのが、衣装の美しさである。大恋愛映画のくせに、ヒロインのウエディングドレスのシーンにこんな時間をかけない映画もめずらしいと思うが、その、15秒ぐらいしかうつらないウエディングドレスが、見事なのだ。(サテンの布で、故ダイアナ妃が着ていたようなデコラなドレス)。例のカーテンドレスも、ベルベットが見事なだけに、それを着て金をせびりに行くところがこっけいである。

 あ、それから、まだ書いてないけど『春の雪』が思い出された。春の雪の主人公・松枝は、自分の中に「愛」があることを認めるのが遅すぎて、すべてを失い、その結果、死によって救われようとする。ところがスカーレット・オハラは、やはり同じようにしてすべてを失うが、タラの地に戻って、そこで再び生きようとするのだ。この差は何なのだ? それは性差なのか?

12月29日より、テアトル銀座にて公開
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by ropponguimovie | 2005-10-27 17:14

2005年10月第1、2週に見た映画

◆は誰にでも勧めるというのではないが、個人的には問題作だと思っている印
□は、すごく期待していたのに、裏切られた~(怒)という印
※は、別にあらためて投稿しますので、TBはそちらにしてください、の印

『ドミノ』※
トニー・スコット監督。キーラ・ナイトレイ主演。10月22日公開

『秘密のかけら』
アトム・エゴヤン監督。 正月第2弾

『オリバー・ツイスト』★◆※
ロマン・ポランスキー監督 正月公開

『親切なクムジャさん』◆

『タブロイド』★◆
正月第2弾公開

『コープス・ブライド』 ★◆※
ティム・バートンのストップモーションアニメ 10月22日公開。

『インサイド・オブ・ディープスロート』◆
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by ropponguimovie | 2005-10-22 11:16

不具合のお知らせ

 excite ブログの「カテゴリ設定」から新しいカテゴリを作ることができなくて、
 「2006年正月映画」のカテゴリが作れず、みんな「2005年秋公開」になっています。
 設定できしだい、なおします。
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by ropponguimovie | 2005-10-02 10:15

『ロード・オブ・ドッグタウン』★◆

 『サーティーン あの頃欲しかった愛のこと』のキャサリン・ハードウィック監督が、「みじめなダメダメな女」映画だけしか連れないわけではないことを証明した。しかも男が主役の青春映画だ。
  70年代のスケートボードブームの火付け役となった実在の伝説的ボーダー、ジェイ・アダムズ、トニー・アルヴァ、ステイシー・ペラルタの火花散る友情を描く。実際に当時仲たがいしてしまった彼らは、この映画の製作を機会に再び友情が始まったそうで、映画も、それにリンクした、「たんなる危ない少年たち」ではない希望を感じさせる終わり方になっている。
 3人のキャストがカリスマ性たっぷり。レオさまの若いときかと見まごうエミール・ハーシュ、アフリカやヒスパニックのバックグラウンドが香るセクシーなヴィクター・ラサック、『エレファント』の美しすぎた殺人少年、ジョン・ロビンソン。
 
 ちなみに製作総指揮は、すっかり映画を撮らなくなってしまった、でも、「怒れる大人になれない(美しい)少年」を描かせたら天下一品のデヴィッド・フィンチャー。

2006お正月、シネマライズにて公開
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by ropponguimovie | 2005-10-01 18:29

『TAKESHI’S』◆

 ゴダールかカフカかたけしか、って感じになってきた・・・が、カフカと今回のたけしはよく似ているかも知れない。
 映画の中で分裂するふたりのたけしは「過適応な自己」と「不適応な自己」である。それって、まさにグレゴリー・ザムザじゃない? 昨日までの有能なサラリーマン。そんな自分をどうしても肯定できない、いもむし的自己。(映画の中にもいもむしのイメージが何回も登場する)。
 たけしは究極の照れ屋である。彼にどんなに「自分の感情を素直に出していいんだよ」といっても、それをすることはもう無理だろうと思う。
 たけしは、成功すればするほど、「足立区のはなたれびんぼうこぞう」であった自分を捨てることができずに大事にしてしまう。しかし彼が「はなたれびんぼう小僧」を描いたとき、自分の中で「過去」であったものが、現代の不適応な人々の姿を描いているところがおもしろい。
 もしかしたら、たけしは、今でも「自分がこんなふうに成功できず、役者を夢見てコンビニ店員をやっているおじさんである」という夢を見てうなされることがあるのかもしれない。しかしスクリーンに映っている彼の姿は、北野武でもなければビートたけしでもない、「昨日まで引きこもりして、今日、やっと社会復帰してコンビニで働きはじめた、50過ぎても結婚の経験もない、おじさん」といういでたちなのだ。勝手な想像だが、母親と同居している感じがする。

  難解な映画といわれているが、それでもこの映画ですぐわかることは、こあの清純派だった京野ことみががしがし脱いでたこと。そして、その顔が細川ふみえそっくりになってたこと。宇宙の法則を見た気がした。
11月松竹系全国ロードショー

(公開後の追記… 「ブランチ」にたけし監督が出演、「とにかくお客さんが入ってくれれば何でもいい」みたいなコメントを、(たけし的アレンジをつけて)していた。他に稼いだお金で赤字の仕事しちゃう人って、他にたくさんいると思うけど。エロ本いっぱい売って赤字の芸術本出版している出版社の社長とか、大赤字の全国ツアーやっちゃうユーミン夫妻とかいるけど、たけしはそれじゃ気がすまないのね。
 なぜだろう。それは、たけしのいうとおり、「この映画はクソみたい」だからだ。ここで「クソみたい」というのは、映画というのはコミニュケーションすることが前提なのに、コミュニケーションになっていないからだ。
 実をいうと、私はその気持ちが少しわかる。「自分の思うままに」文章を書くと、コミュニケーションですらないクソみたいなモノローグが出てくることは、ままあるのだ。クソというのが適切な表現じゃなければ、「猫の毛玉」かな。相手に何かを伝えたくて書くわけだから、ふだんは全力を尽くして(かつ自己犠牲にもならないように)あれやこれやと手をつくす。でもその「燃えカス」みたいなもの「コミニュケーションなんかしたくないもん! いやいやえん」みたいな自分が、お腹の中にたまってきて、ときどきふっと出したくなるのだ。
 本当は、それをそのまんま、開き直って出しちゃえばいいのにね。でも、そうじゃなくて、「クソみたくてごめんなさい」といっちゃうから、こういう映画ができちゃうんだろうと思う。不適応と過剰適応の狭間で揺れるのは、つまるところ、映画の中のたけしだけじゃないのだ。)
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by ropponguimovie | 2005-10-01 18:26

2005年9月第5週に見た映画

★はオススメ印
◆は誰にでも勧めるというのではないが、個人的には問題作だと思っている印
□は、すごく期待していたのに、裏切られた~(怒)という印

『ロード・オブ・ドッグタウン』★◆
  『サーティーン あの頃欲しかった愛のこと』のキャサリン・ハードウィック監督が、「みじめなダメダメな女」映画だけではないことを証明した。(…投稿独立させました。TBもこちらにしてください。) 
2006お正月、シネマライズにて公開。


『ブレイキング・ニュース』
 ケリー・チャン主演。ちょっと思考停止です。ごめんなさい。
 12月3日より シアターN渋谷(旧ユーロスペース)、新宿武蔵野館、シネ・リーブル池袋

『奇妙なサーカス』
 伝説の詩人、園子温がナルシシズムだけで作ったような作品世界。あぶないあぶない。
 10年ぶりに復帰する宮崎ますみのはじけっぷりがただものではない。杉本彩が見たらくやしがるだろう。
 2005年12月 新宿トーアにて公開

『TAKESHI’S』◆
 ゴダールかカフカかたけしか、って感じになってきた・・・が、カフカと今回のたけしはよく似ているかも知れない。・・・続きは投稿独立させたのでこちらを見てね。TBもそちらにお願いします。
 11月松竹系全国ロードショー


『幸せなら手を叩こう』□
 田波涼子(日本のカリスマモデル)、岩堀せり(左に同じ)、岡元夕紀子主演の恋愛映画。、「そのファッションセンスにも注目」だそうだが、3人がずーーーーーっとキャミソールを着ているという印象しかない。衣装というのはキャラクターだけでなく、心理描写のための小道具なのだが。「30代の女性に徹底リサーチ」して作った映画だそうだが、リサーチをそのまま描きすぎていて、登場人物がバカに見える。リサーチ相手が言語化しない部分を監督がおぎなってこその劇映画でしょうが。
11月19日より渋谷シネクイントにてレイトショー
 
『イノセント・ボイス 12歳の戦場』★◆
 『亀も空を飛ぶ』も越えるかもしれない、エルサルバドルでの少年兵(12歳になると政府軍に徴収される)を描いた映画。14歳のときにアメリカに脱出、UCLAを経て映画界に入ったオスカー・トレスが自らの体験をもとに脚本化。とんでもない話が次から次へと出てくるが、書いてしまうにはもったいない。ぜひ劇場にて。
 主演の11歳、カルロス・バデジャをはじめとする子役と音楽がすばらしい。
2006年お正月第2弾公開

『イン・ハー・シューズ』★◆
 トニ・コレット(姉)とキャメロン・ディアス(妹)のシスター・フッドの物語に、シャーリー・マクレーンのおばあちゃんというスパイスつき。キャメロン・ディアスがその風貌を生かして「イケイケ、ないスバディだけど読書障害」といううまい役どころを演じる。
 『L.A.コンフィデンシャル』『8mile』の監督、カーティス・ハンソン、製作にリドリー・スコット、『エリン・ブロコビッチ』の脚本、スザンナ・グラント、そして『キューティ・ブロンド』『シャル・ウィ・ダンス? (米国版)』の衣装デザイナー、ソフィー・デラコフと、いい仕事をするスタッフが揃って、彼らの得意な「泣き」を存分に見せている。

 11月12日、有楽座にて公開

(追記…「自己評価の低い女は才色兼備でいたがる」と書いたことがあるが、この物語は「才な戦略をとる女」と「色な戦略をとる女」の葛藤の物語である。でもこの映画は、両方を埋めようとすることでなけなしの自己評価を上げようとする女ではなく、両方を得て輝こうとするふたりの女を描いている。私は、妹がフロリダに来て成功する新しいビジネスが好きです。)

『ザ・コーポレーション]』★◆
 映画というより講義みたい。カナダの環境活動家が、現代の支配するもの・・・「企業」とは何かを徹底的にリサーチするドキュメンタリー。現代のアメリカが陥っている「軍産共同」の背景も、その日本への影響も、よく見えてくる。これ見るのと見ないのとでは、明日の生き方が違ってくる一本。
 長文再投稿しました。こちら。トラックバックもそちらにしてください。
 12月、UPLINK FACTORYにて公開。
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by ropponguimovie | 2005-10-01 00:24 | 見た映画一覧(簡易星取表付き)